イベント報告【ジャパン・デー・イン・八戸①】
ジャパン・デー・イン・八戸~投扇興の体験編~
外国人の方に日本の伝統文化を紹介するイベント「ジャパン・デー・イン八戸」を平成28年6月5日に開催しました。
5回目となる今回は、扇子を使った日本古来の的あてゲーム「投扇興(とうせんきょう)」の体験と、酒蔵見学を行いました。
八戸市南部会館にて、投扇興の体験からスタート。参加してくれたのは、日本人と外国人合わせて16名。ありがとうございます!
最初に、講師による投扇興の説明が行われました。
投扇興(とうせんきょう)とは、台(枕=まくら)の上に立てた的(蝶=ちょう)に、開いた扇を投げて当てる遊びです。単純に当てるだけでなく、その的の倒れ方や扇子の向き等によって得点が与えられます。江戸時代に京都を中心に流行し、京都の祇園、江戸の花街などの宴席で余興として楽しまれてきたそうです。
日本の武道と同じく礼儀を重んじる投扇興は、高得点が出ても騒がず、周りも静かに讃えるのがルール。講師から「NO ガッツポーズ!」という注意に、参加者から笑いが出ました。
得点の基となる銘定表。扇を投げたときの扇、蝶、枕の配置によって得点が設定されています。実はこの銘定表、「源氏物語」の各巻のエピソードや名前にちなんだものが付けられているんです。中にはマイナス点となるものも…!
そして今回、特別ゲストとして銀扇(ぎんせん)さん(写真中央)が会場に駆けつけてくれました。銀扇さんは八戸出身の投扇興の達人で、首都圏を中心に活躍しています。
さっそく練習開始!まずは扇の持ち方から学んでいきます。学ぶ姿は皆さん真剣です。
次に、実際に的に当てて実践練習を行います。投扇興を楽しむ会の講師の方々が、参加者にアドバイスをしながら丁寧に教えていきます。
「あー、惜しい!」
実践までの間、扇の持ち方や投げ方を何度も練習する参加者の皆さん。力加減が難しい投扇興は、見た目以上にとても難しそうです!
練習後、いよいよ実践! 「ただいまより、さちこ殿とケイレブ殿の対戦を行います。一同、礼!」
投扇興の試合でもなかなかお目にかかれないと言う銘「真木柱(まきばしら)」で30点という高得点を獲得したケイレブさん。会場内が騒然としています…。
投扇興は、年齢や性別問わず、初心者でも楽しめる日本伝統の遊びです。今回の体験を通して、日本人でもなかなか味わうことのできない投扇興の魅力が外国人の方々に伝わったのではないでしょうか。
酒蔵見学へつづく…。