イベント報告【中世ヨーロッパから学ぶテーブルマナー】
平成30年1月31日(水)18時30分より、八戸グランドホテル10階スカイバンケットホールにて「中世ヨーロッパから学ぶテーブルマナー ~西洋料理を楽しもう~」を開催しました。皆さま身だしなみを整え、歴史的背景を学びながら正しいテーブルマナーでお食事を楽しみました。
会場には、縦に配置された長テーブルに銀の燭台が置かれ、なんとも厳粛で荘厳な雰囲気の中、中世ヨーロッパ風の晩餐会が始まりました。
講師の八戸グランドホテル顧問 高畑 紀子氏と総料理長 岩脇 隆之氏。笑顔の中にも、凛とした佇まいで登場したお二人。
各お席に美しく並べられたお皿とカトラリーなどのテーブルセッティング。加えて、メニュー、テーブルマナーのしおり、講師陣のプロフィールなどにも目を通して、しっかり学びましょう~
照明を落とし燭台の灯りだけで、中世の雰囲気を味わいました。薄明かりの中、高畑 氏のお話に聞き入る参加者の皆さん。
窓辺に飾られた中世的な雰囲気を醸し出す脇役たち。
高畑氏の講義~
ナプキンの使い方、座る際、席を離れる際は椅子の左側から、乾杯の仕方、カトラリーの使い方、ドレスコードと宝石の身につけ方などなど、テーブルマナーの基本、歴史的背景を教わりました。
岩脇総料理長のデモンストレーション~
本日のメイン料理、ビーフシチュー作りのデモンストレーションが始まりました!野菜の下ごしらえの後、コトコトたっぷり時間をかけて、ビーフを柔らか~く美味しく仕上げます。
熱心に見つめる参加者の皆さん。
「煮込むことを繰り返すだけでいいのです。簡単でしょ。」
「ぜひ、ご家庭で作ってみてください。」 と岩脇総料理長。
よい香りが辺りに立ち込め、待ちきれない様子の皆さん。
前菜 スモークサーモン、ニシンのマリネ、チーズと鶏肉のパテ
冷蔵保存庫のなかった時代には、燻製、酢漬け、塩漬けなどの手法が使われました。
おひとりずつスープが給仕されます。
コンソメスープ
スープの食べ終わりの際のスプーンは、時計の3時の位置に~
ビーフシチュー温野菜添え
(煮込み続けることも保存法のひとつでした)
本日のデザート(りんごのシブースト) & フルーツ
シブーストは、1934年頃フランスの菓子職人シブーストが考案したと言われているお菓子で、パイ生地に甘く煮たリンゴと、カスタードクリームとメレンゲを混ぜてできたふわっふわのクリームを重ね、最後に砂糖をカラメルに焼いたものです。
フィンガーボウル
フォークとナイフで食べにくいメニューの際に出されます。つまり 「手を使って食べて良い」ということです。今回は、手を使ってぶどうの皮をむきます。汚れたら、音を立てずに上品に指先を洗います。
「両手はテーブルの上に」
「髪の髪の毛には触らない」
「飲み物を飲む際はグラスの縁を汚さないようにその都度、ナプキンで口元を押さえる」
などマナーに気をつけながら、また高畑氏の話に聞き入りながら、夢中で美味しいお料理全7品を完食、時間が経つのを忘れるほど、幸せなひとときでした。
「フォークの背にライスを乗せてもいいのですか?」、「お皿に残ったソースでパンを食べてもいいのですか?」と皆さん、質問は尽きません。
「マナーは時代とともに変遷するものです。堅苦しく考える必要はありません」と、 どの質問にも丁寧にお答えくださった高畑氏、美味しいお料理を心を込めて作ってくださった岩脇総料理長、本当にありがとうございました。そしてごちそうさまでした。
すっかり自信がついたところで、「次回のホテルでの会食が待ち遠しい」、そんな思いで皆様、家路につかれたことでしょう。
参加くださったおひとりおひとりに、心よりお礼を申し上げます。