イベント報告【ジャパン・デー・イン・八戸】

ジャパン・デー・イン・八戸~虎舞体験~

外国人の方に日本の伝統文化を紹介するイベント「ジャパン・デー・イン・八戸」を平成29年6月11日に開催しました。

 

6回目となる今回は、八戸三社大祭の中で披露される「虎舞」の体験を行いました。

 

八戸三社大祭の映像やお囃子で始まったイベント。
会場は一気にお祭りモードに。
今回参加してくれたのは外国人の21名。
ありがとうございます。

 

今回「虎舞」演舞、指導にご協力いただいた八戸市庁郷土芸能保存会の皆さんです。
ありがとうございます。

 

三社大祭の紹介の後、保存会の方から「虎舞」の解説をしていただきました。
内容は、【虎舞はいつごろから始まったか】や【虎舞の構成と役割について】です。

虎舞は八戸市のような漁業がさかんな沿岸部で行われています。虎は、『千里行って千里戻る』という言い伝えから、もともとは船の航海安全、大漁祈願をするために舞われたようです。八戸の虎舞の起源は、漁民によって岩手県釜石市から、鮫村(今は鮫町)を経由し、現在の中心市街地の十六日町に伝えられました。今から約190年前の江戸時代後期で、ペリーが黒船で浦賀に来航する30年くらい前の頃だったようです。

虎舞の構成について、演技は虎の前と後ろ2人で1頭となり、それに虎の先導役(あやつる)で子供が演技する相子(アイコ)で一組となります。また、「ひょっとこのお面」をつけた道化役の「なまこ」(ピエロみたいなもの)もいます。お囃子は、笛、太鼓、手びらがねを使用します。

お祭りでの虎舞本来の役割は、神社の行列の附け祭、神社のお供であり、観客の頭を噛む行為は無病息災を祈願、そして頭を噛むため学業もアップするとも言われています。また、道路の角々で演技する「角清め」には、悪霊払いをするなどの意味があります。

 

 

虎舞の紹介の後、保存会の方々に実際の演技を披露していただきました。とても迫力満点で、参加者やスタッフも食い入るように見つめていました。
虎にかまれる方が続出で会場は盛り上がりました。

 

保存会補助による虎舞体験開始!
虎、ひょっとこ、楽器(手平鉦、笛、太鼓)それぞれのパートに別れました。
まずは、虎舞。一見、簡単そうに見えますが、二人一組でやるので二人の呼吸を合わせるのが難しかったです。

太鼓もリズムに合わせて叩きます。
貴重な手平鉦も体験できました。 笛はすぐに音が出なかったりと意外と難しかったです。

 

虎舞体験をして、一汗かいた所で、少し休憩。
交流会スタート!

今回は「こびりっこ」という八戸や岩手県北部地方の郷土料理で、赤飯を南部せんべいで挟んだものと和菓子をいただきながら、楽しくおしゃべりをしていました。参加者は保存会の方に虎舞に関する質問をしたりして交流を深めていました。

「こびりっこ」とは、農作業の合間に食べるおやつのことで、おにぎりでは手を汚してしまうので、せんべいで挟むようになったと言われています。

 

 

今回は、八戸地方に古くから受け継がれてきた民俗芸能の一つ「虎舞」を体験し、長年八戸に住んでいながらも知らなかったことを学ぶことができました。八戸に住む外国人にもその魅力が十分に伝わったのではないでしょうか。これを機に、7月31日から8月4日まで行われる八戸三社大祭にも積極的に参加していただければいいなと思います。

ジャパン・デー・イン・八戸に参加してくださった外国人&八戸市庁郷土芸能保存会の皆さん、本当にありがとうございました!

 

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